将棋指しとほうき星

「永遠の初級」の称号は私のものよ

将棋女子が少ない理由

1番最初に将棋を習い始めた時、将棋が戦争や格闘技に見えてきて、怖くて指せなくなった。盤上では目に見えない血がたくさん流されていた。想像もしてない世界だった。それから「将棋は恋だ」と思うようにして、何とか精神を保っているりこはです。

例えば動物の人形があったとする。男の子はきっと「とおーっ!」「うわぁ~」とかなってライオンとくまが戦い出すと思う。そして女の子は「あっ、ライオンさんこんにちは」とかなって、くまさんがハンカチのお布団に寝かせられるのだと思う。

戦うことが男性の本能的なものならば、女性は守り育てることがそれに当たるような気がする。そう思うと盤上の戦いである将棋は、やっぱり男子向きなのだろうと思う。女子は「なぜ戦うの?」からもう分からないよ。戦うのに慣れてないし、興味がないし、痛いのも、痛め付けるのも嫌なんだ。

戦うといっても、ただ暴力的で野蛮で冷酷なものでなはなく、努力があり、戦略があり、勝つために悩み考え、迷いながらも自分を信じて駒を進めていく。そんな将棋のおもしろさを理解できる将棋女子は、貴重な存在だと思う。

私の中では将棋は恋なので、攻め筋を見極め、友達や家族やライバルの妨害にもひるまずただ一途にひたすらに突き進んでゆく。上から横から斜めから逃げられないようにせまっていく。まだまだそんな将棋は指せないけど、そう考えると将棋も楽しいよ。

                    りこは