将棋指しとほうき星

「永遠の初級」の称号は私のものよ

容量が足りません

私の将棋は「山、下ってるー」「そっちは崖だー」って方向に「え?何?」って言いながらスタスタ歩いて行くものなんだろう。川を渡り、熊を倒し、きのこを採り、迷子になり、落ちてる棒切れ杖にしながら「険しい山道ね」ってぜぇぜぇ登ってる。

定跡は先駆者たちが切り開いてくれた1番安全な登山ルートなんだろう。その道を覚えてしまえばよっぽど危険な目には遭わない。消耗する体力や時間も最小限ですむ。早く言ってよ。私もそっちがいい。

問題はたくさん山がある事。全部違う登山ルートでしょ?経験を積めば多少迷っても、切り株の年輪を見て方角を見定めたり、「これは獣の足跡では…」と危険察知能力も備わってくるかもしれない。いっぱい指せばそういう感覚が分かってくるのかな。

もしお互い定跡が頭に入ってる同士が指したら「初めての共同作業です」的な?「力を合わせて定跡を作り上げたぞー。やったわね、私たち」みたいな?脳内ハイタッチだわ。仲間意識が芽生えちゃう。まずは1つだけ覚えてみよう。どこかでふんわり水仙の香りがした、そんな春の雨の日でした。

                    りこは