将棋指しとほうき星

「永遠の初級」の称号は私のものよ

棋譜並べの謎

定跡を覚えようとしている。並べていくと相手側が四間飛車の形になっていく。私が四間飛車なのー。と思って将棋盤を180度回転させる。せっかく書いた数字が逆さまになって読めなくなる。仕方がないのでL字に数字書いてあるけと、また上と右に書き込む。これで良し、と並べ始める。やっぱり相手側が四間飛車になる。何なのよっ。

大会の合間に、覚えた所まで駒を動かしてみる。「研究ですか?」と大人将棋男子が声を掛けてくれる。「何でこっちが四間飛車なの?」「後手だからですね」と。向きじゃなくて先手後手の違い?!私に将棋を教えるのはどれ程大変な事でしょう。お察しします。

これが片美濃囲い、こうすると美濃、こうすると高美濃、こうなると銀冠になりますね。守りは金銀3枚、攻めは飛角銀桂、と教えてもらう。へー。棋譜並べもいいですよ、と本を見ながらテキパキ駒を動かしてゆく。意味が分からなくても流れが分かるだけでも違います、と。へー。

その時に先生に貸してもらった本を出して、そのまま忘れてくる。「あいつ、こっそり置いていきやがったな」と先生が思っている事だろう。違うんだ…文字からだとちっとも頭に入らないな、とは思ったけど、本当に忘れただけなんだっ……。

駒が移動してゆくのを目で見て、説明を耳から聞く方が記憶に残るのよ。本を読んで独学で覚えられるなら教室に来てないの。感覚派の大人レディだから、できればそっちの方向でお願いできませんか?と思う、花粉のひどい春の日でした。

                    りこは