将棋指しとほうき星

「永遠の初級」の称号は私のものよ

ロマンチックと男のロマン

あと2ヶ月でクリスマスか、と思った時に「今年も超人将棋男子たちによる不眠不休の聖なる戦いがあるのか?」がまず頭に浮かんだので、そんな自分がなんだか切ない。最初は「えっ?クリスマスにみんな何やってるの?」と思ったけど、将棋指したちの体力、精神力、集中力が人間離れしてて驚愕した。

間に合わせの相手と見せかけだけの時間を過ごすより、潔く夢も現実も切り捨て一晩中戦い続ける彼らの方がよっぽどかっこよく見えた。「僕はこの瞬間に懸ける…!」その男気が観る者までも魅了した。

将棋男子の驚くべき能力は他にもあって、感想戦での対局の巻き戻し再生機能。あれは記憶力なのだろうか。「ここでこう来られたら厳しかったですね」と、常に相手を立てる低姿勢。丁寧で控えめ。勝っても負けても感情を表に出さない独特な雰囲気の謙虚さがある。

「この局面は見たことあります。たしか○○△△戦で…」とかは「はい?!」となる。Twitter詰将棋が姿を現そうものなら「まず持ち駒を打ちます?」「たまたま見えました」の返信までの間がわずか数十秒。「はい??!!」

彼らの頭の中の構造が謎すぎる。不思議な生物ね。ツリーやケーキやイルミネーションのキラキラわくわくした世界と対照的な将棋戦士たちの世界のクリスマス。その対比がより一層お互いを美しく浮かび上がらせる。

                   りこは