将棋指しとほうき星

「永遠の初級」の称号は私のものよ

登山家の仲間たち

ピヨ太(8級)が「おっと、ここから先は通さねえぜ!」と立ちはだかるので、しばらくひよみ(9級)に相手をしてもらう事にする。今日は「えっ、今、私すんなり3手詰が見えた?!」というミラクルが起こった。何ヵ月に1回だけど、そういう瞬間が突然やってくる。

ここは前に出るのか、一旦引くのか、まだよく分からない。まるで恋の掛け引きね。「そこから攻めてくるのね。そうはさせないわよ」ペチッ。「さあ、どうする?」『そうきましたか。じゃあこれなら』ビシッ。「な…、なかなかやるわね…」 -中略-
「あ"ーーーーーー」。

周りを見渡して見れば、上を目指して頑張って登る将棋女子がいる。道を尋ねれば教えてくれたり、そっと足跡を残してくれている大人将棋男子もいる。断崖絶壁の方へ進んでいると、さりげなく「登山ルートはこっちだせ」と導いてくれる人がいる。いろんな人が見守ってくれている。困った時には手を差し伸べてくれる。だから私は続けて来れている。孤独な登山じゃなかった。

人も趣味も、第一印象だけで決めるのはもったいないわね。相手をよく知ってみればイメージだけでは分からない良さに気付けたりもする。人付き合いは狭く深く私。人との出会いはきっと何か意味があるのよ。全然成長していかないけど、教えてくれる皆さんのおかげで、私はちょっとずつ将棋が好きになり始めている。ありがとう。

                    りこは